インドとの国境の町、ラホール。

男だけの空間、女だけの空間
パキスタンのバスには驚くべき特徴がある。男女が完全に隔離されていることだ。初めて乗ると、そのシステムがとても厳格なものに思われる。しかしながら、しばらくするとパキスタン人のアットホームさに圧倒される。たくさんの人に話しかけてもらった。

ラホールの車窓から
インドからパキスタンにやって来て、イスラム教の国を旅することになり、最初はとまどう。だが、車窓から外の風景を眺めるとなんてことはない、インドと似た南アジアの風景が広がっていた。ロバもラホールの風景を眺めていた。

南アジアの夕焼け
ここラホールでも南アジアらしい夕焼けを見ることができた。旧ムガール帝国の領内では、このような「大陸」を感じる夕焼けをよく見ることができる。鳥たちが、黒色とオレンジ色の空を飛んでいた。

アイスクリーム大国
パキスタンに来て驚いたことは、甘いものが充実していることだ。フルーツシェイク屋にお菓子屋、そしてアイスクリーム屋。特にアイスクリームは、いろんなフルーツやミント、チョコレートなど、味の種類も豊富。髭の男たちが群がって食べていることに、さらに驚かされる。

電話といえば受話器
分かりやすい、ということもパキスタンの大きな特徴だ。電話といえば、受話器。ラホールのこの地域だけかもしれないが、電話ボックスを見逃すことはまずない。

夜も甘いものを
町を歩いていると、夜なのに灯りがついている店があった。フルーツヨーグルト屋である。甘めに味付けされたヨーグルトの中に色とりどりのフルーツゼリーが入っている。

夜の男の世界とは
ヨーグルトの容器から顔を上げると、髭のオヤジが店を切り盛りしていた。店長も店員もお客さんも、みんな髭の男。オーダーすると、たっぷりとお皿にヨーグルトを入れてくれた。

おれのマシン
乗り物を飾り立てないと気が済まないパキスタンの人たち。このオートリキシャはお花のステッカーがいろんなところに貼ってあって、とてもかわいかった。ベースカラーのくすんだ水色ととてもマッチしている。オーナーいわく「平和な気持ちになるだろ?」。

玉子サンド
パキスタンも間違いなくアジア文化圏。お昼ご飯やおやつは屋台が絶好のパートナーだ。カレー、焼き鳥、サンドウィッチ…、ラホールの郊外だけでもかなりの種類があった。

イスラム廟の夜
パキスタンではイスラム聖者の廟で祭りを行うことがある。この日はイスラム神秘主義と呼ばれる集団が、スーフィーと呼ばれる祭りを行っていた。太鼓の音が紡ぎ出され、トランス状態でぐるぐると回る人たち。
※写真は廟の中だが祭りの中心部からはずれた場所。祭りの中心部は日本の有名神社の初詣のような人口密度。

その者との距離感
パキスタンでは政治的なポスターやスローガンをいたるところで見ることができる。ウルドゥー語を読めればポスターの内容も分かるのだが、「この者を支援しよう」なのか「この者を見かけたら差し出せ」なのかは分からなかった。どちらにせよ、この者とパキスタン国民の距離は、私たち日本人と比べてはるかに近い。

読めません…
「いろはにほへと」は日本人用。では、パキスタンは?となると、このようになるわけで。立方体に切られた豆腐が器に一粒入ったかのような、一番大きな文字だけでも読めたら、会話も弾むだろう。

自然の甘味
南アジアから中近東で見かける乾燥ナツメヤシの小売店。保存もラクで気軽に楽しめる甘味なので、そこらで売っているのを見かける。自然と歴史が生み出した、今でも人気のお菓子である。

権力を持つということ
スズキのバイクである。近づけば「おい、日本人、お前らの国のバイクだぞ」と言われるかと思いきや、しかめ面で立っているだけ。ふんぞりかえって偉そうにしていた。

ラホールの憩いの場
ラホールに住む人たちにとって、公園は憩いの場である。なぜかみかんが入った袋が放置されているほど、憩いの場だったりする。ムッとするほど暑い日だったが、枯れ葉と緑が混在する日本人からすると不思議な風景だった。

広大な緑色のベッド
そこかしこに、ゆったりと休むパキスタン人がいた。木陰でそよ風に吹かれながらの昼寝。どこまでも寝返りできるほど広い公園で、ゆっくりゆっくり午後のひとときを過ごすのだった。

遊具はなくとも
ラホールの公園には、日本ほど遊具が置かれていない。しかしながら、その方が子どもに創造力が出るのだろうか、昔、ぼくらもやったことがあるようなツタを使ったブランコが子どもたちを熱くさせていた。

枯れた川、素直な子ども
乾燥が激しいラホールでは、暑い季節に川が干上がってしまう。でも、子どもたちにとっては、活動のフィールドと遊び方が変わるだけ。雨期には川底の場所で、鬼ごっこやボール遊びに興じていた。あ、外国人がカメラを持っている!次の興味の対象を見つけ、子どもたちが駆け寄ってきた。

ラホールの彼の日常
うだるような暑さの中、商人たちはそれでも行商に出掛ける。いつものコース、いつもの顧客。彼の声を聞いて、日影の建物から、暑い日向へお客さんが出てくる。お客さんが笑顔になる。彼も笑顔になる。

日本も、ラホールも
白いシャツにカーキ色のズボンをはいた学生たちが、突然たくさん現れた。見上げると、どうやら学校があるらしい。放課後なのだろうか、中からはは日本の学校と大差がない、放課後を楽しむ子どもたちの声が聞こえてきた。

ラホールのフルーツシェイク屋
暑いということは、水分がほしくなる。ラホールの町の中には、数ブロックごとに水分補給できる屋台や店鋪が点在している。フルーツシェイク屋もそのひとつ。新鮮なフルーツや野菜をミキサーでジュースにしてくれる。

あなたとわたしとラホールにて
ラホールの町歩きは、とても異国風情を感じて楽しい。決して旅行者が多いエリアではなく、外国人に慣れているとは思えない人たちでも、積極的に話しかけてくる。その土地独自の町並みに、その土地で暮らす人と旅人の出会い。交わることがないはずの人同士が交流できるなんて、旅人冥利に尽きるじゃないか。

サトウキビジュース屋
次に水分補給をしたのは、サトウキビジュース屋さん。東南アジアから南アジアにかけて、たくさんの国で愛飲されているサトウキビの汁は、新鮮だとフレッシュでほんのり甘みがついたジュースとなる。意外にも人気店と不人気店があるのが不思議。ちなみに左奥に見えている枯れ枝のようなものは、すべて絞る前のサトウキビだ。

パキスタン流おめでたい!
そばにいた人に軽く聞いただけなので真偽のほどは分からないが、どうやらこの車「結婚式」など、めでたいときにパレードで使う車だという。貸し出すのは車だけでなく、演奏隊も貸し出しているらしい。実物の結婚式をぜひとも見たいものだ。

バードシャーヒーモスク
ラホールで忘れてはならない見どころ「バードシャーヒー・モスク」。レンガ色を基調色とした、荘厳な造りのモスクで、なんと10万人を収納するという。

歴史を見守ってきたレリーフ
バードシャーヒー・モスクの装飾は、イスラム建築の中でも草をモチーフにしたものが多い。レンガ色の石を掘って造っただけの造形美には驚かされる。モスクの内と外は写真のようなレリーフで空間が隔絶されていた。

見よ!10万人収容の広さを
バードシャーヒー・モスクに背を向けて歩くこと数分、振り返ると驚かされる。うわさには聞いていたが、10万人収容という広さは伊達じゃない。金曜日には、この地面一面にラホールの人たちが集い、アッラーに祈りを捧げる。

派手なトラックの後ろには
オレンジ色というだけでも十分に派手なのに、その上、目がちらちらするような配色で文字や模様がたくさん配されたラホールのトラック。ん…?その後ろにぐったりとした爺さんが!大丈夫か、爺さん!

爺さんは寝ていただけだった
心配して駆け寄ったものの、爺さんはイビキをかいて寝ているだけだった。それにしても、どうやったらそんな服の脱ぎ方になるんだ…。周りでクラクションが鳴ろうと、子どもたちが騒ぎながら近くを通ろうと、爺さんは寝続けていたのだった。どれだけ、ぐうたらなんだ。

ムガール帝国の栄光、ラホール城
ラホール市民の誇りは、ふたつある。ひとつはバードシャーヒーモスク、もうひとつがこのラホール城だ。ムガール帝国の遺産は、建材の石や土の色が映える作りになっていて、しかも大きい。

ラホール城の中庭は
大きな門から中に入ると、意外なほど空が広くて驚かされる。中庭など広場を大きくとって、広場を囲むように配された建物は、2階建てや3階建てがほとんど。門が大きなだけに、もっと威圧的な建物があると想像していたのだが…。実際はとてもゆっくりとした空気が流れる空間だった。

一緒に写真を撮りましょう
ほぼ、奇跡である。なぜか男女に対する戒律が厳しいパキスタンで、現地の女性の団体から「一緒に写真を撮らないか」と誘われた。この団体が特別なのか、最近のパキスタンの世相がそうなのかは分からない。

まさかそれまで!
男同士が手をつないで行動することは、このエリアの常識だと聞いていた。実際に町ではよく見かける風景だ。しかしながら、まさか膝枕まで男同士とは…。おそるべし、パキスタン男同士の空間。

伝統を受け継ぐ者
ラホール城をさらに散歩していると、奥の一角で工事をするような音が鳴り響いていた。ある者は木を切り、ある者は石を削っていた。さらに奥へ行くと、彫刻家がタイルをひとつひとつ手彫りで作成していた。伝統がきちんと受け継がれている。

未来に残る仕事
この彫刻家が作成していたタイルは、鏡面を石膏のようなもので固めてから、下絵のとおりに削り、下地の鏡を出すというもの。細かい線なども残さねばならないようで、熟練を要する作業だ。

暑期のラホールの締めくくりは
ラホールを散歩した帰り道にお世話になったのは、やはりアイスクリーム。たくさん歩いた日はスペシャルを注文するとよい。4つのアイスのすべてを自分の好みでオーダーできる一品だ。だが、髭の男たちから「きみ、うまそうなの食べているなぁ」と羨望の眼差しを送られることも間違いない。

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